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前の記事の一部をせっかくなので抜粋してみた
2020/03/05(Thu)
スピッツ「愛のことば」は間違いなく取り上げるべき名曲である。これも読むのはサビである。


今 煙の中で 溶け合いながら 探しつづける愛のことば

傷つくことも なめあうことも 包みこまれる愛のことば


この曲に関しては、本当に解釈はできない。
「愛のことば」とは、「僕」が送る”愛を伝えるためのことば”なのか、「僕」が受け取る”愛に満ちたことば”なのか。穿った見方をすれば、「ことば」は“言葉”ではなく“事・場”であり、ほとんど「愛」自身を指すのかもしれない。この方が、実は解釈として整うのではと思わなくもないのだが、ここはひとまず”言葉”で取っておく。すると、「愛のことば」は「今」「探しつづけ」ているもので、それは、「傷つくことも なめあうことも 包みこまれる」ようなものなのだ、と一旦置くことができる。これに、二番の歌詞の〈もうこれ以上 進めなくても 探しつづける愛のことば〉を加えると、限界を越えてまで「探しつづける」という必死さが表れてくる。「愛のことば」は「僕」のところにはない。当たり前かもしれないが、持っているものは探さない。
更に掘ろう。今までしれっと「僕」と言ってきたが、この曲、いわゆる人称代名詞は、「君」と「僕ら」と「彼ら」しか出て来ない。「探しつづける」のは「僕ら」なのだ。そして、「溶け合いながら」「なめあうことも」という表現からも、「僕ら」以外の可能性は極めて低い。きっとここに、この曲が名曲である一つの要因がある、ように思える。

つくづく、不思議な曲である。解釈はできないと言いながら、どうしても考えてしまうが、どうにもたどりつかない。「僕ら」で探す「愛のことば」とは何か。「溶け合」うことができるのに? 巷では、戦争のことを歌っているのではないかと言われているようだ。少なくともこれは、「チェリー」にあるような、人ひとり分のスケールの曲ではない。「愛のことば」は、たぶん、「愛してる」のような“愛を伝えることば”を指していない。「僕ら」のための“愛に満ちたことば”の方が、まだ近いと言ったところだろう。確実に言えるのは、探しているのが、抽象的な「愛」ではないということだ。具体的な、愛の、何か。うーん、やはり、「愛のことば」は“事・場”なのか。平成前期(偏見)の気取った言い方をするならば、“愛のカタチ”。よしよし、ちょっと見えてきたので本筋から逸れるが、もう少し書きたい。

思えば、ヒントはあった。「煙の中で」をスルーするべきではなかった。この歌には、形のない物が多い。順に抽出すると、「海」「風」「煙」「空」「光」。偶然かも知れない程ありふれたものたちだ。しかし、(もうこれ「愛のことば」だけで相当語れる)歌詞カードで見ると、先に触れたサビは、実はBメロとひと続きになっている。もう一度改めて引用する。


昔あった国の映画で 一度観たような道を行く

なまぬるい風に吹かれて

今 煙の中で 溶け合いながら 探しつづける愛のことば

傷つくことも なめあうことも 包みこまれる愛のことば



何度も言うが、詳細な解釈は避けたい。「国」「道」は人が形を作るもの(だからこそ「昔あった国」)である一方、「風に吹かれて」「煙の中で」「溶け合」っているのである。形のないものの中を形のない「僕ら」が、「愛のことば」を探してゆくのだ。「風」の「なまぬる」さも、暑いと寒いが混ざったもの。曖昧さに通じる。雰囲気出まくりである。このまま二番へ行こう。


焦げくさい街の光が ペットボトルで砕け散る

違う命が揺れている

今 煙の中で 溶け合いながら 探しつづける愛のことば

もうこれ以上 進めなくても 探しつづける愛のことば



「街の光」「ペットボトル」、もう言うまでもなく人工的なものである。本来形のない「光」がペットボトルの中に入ることで、水が容器に入る要領で、形を作られる、と言えなくもないか、まあここまではこじつけになってしまうかもしれない。「砕け散る」だしなあ。わたしは単に映像としての美しさが好きなわけですが。脱線。「違う命」これは何とも言いようがない。確かに形はない。とりあえずは、「僕ら」のことにして、ペットボトルの液体ともリンクして「揺れている」としよう。そしてサビ、という流れ。
一番、二番と大枠が変わらないような気がしてこないだろうか。人工的なものから形のないものへ移りつつ、その中で形のない「僕ら」が「愛のことば」を「探しつづける」。人工的なものの中に「僕ら」の求める「愛のことば」はなく、全てが曖昧ななかで、「僕ら」は、確かなものを探している、のか。なんか、そういう感じである。おわり。
これ以上は、今は無理。
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スピッツの愛にまつわる歌詞のことをただただ思いつくままに書き殴る無礼千万な文章
2019/12/04(Wed)
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