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ぶらんこ遊ビ


「お前ちょっと生で食べちゃった。ほんとだよ?大したことないと思うけどさ、なんとなく口の中で生の匂いがね、するのね。嫌いじゃない、嫌いじゃないんだよ?」
 漂って生きる僕らにはなんのことばもなかった。なんのことばも、どんな場所にも。
「いいや、嫌いだなんて思っちゃいない。ただ、少し、ノらないだけなんだ。いつもそうだろ?いつもなんだ」
 赤や黄色を並べてみるより前に、瞳を指でこすってだいなしにして痒みばかりが痒み痒みゐて掻き毟る。
「はぁはぁ、そぉそぉ」
「だから、それで?」
 唇は朽ち干る。別れも出会うもあらかたつかまないように、そういうものであったりする。
 生きとし生ける都市の呼吸を、なんて、浅い薄い、層はもろくも崩れていって。夕、篝火を立てて陰待ち刻を祝杯を捧げてぽつりぽつりと露ゆく雫ゆく。追って待ってromanceをくりだして晒した。
「オカシイことなんて一つもない。なかったことで、お終いで。悪くないから叱らないでね、ねぇお願いしたって、そこまでだけど」
「いったいどうしたって夢は、夢は」
 白い、爪先の、とんとん拍子。拍手拍手の大団円。そんなものも、ものものしくも、なくなって、いたりして。足りないことは絶対にないようでいて、くらくら口を動かす人形劇。
「食べようか、甘いお菓子はここにもあるって」
「苦くて食べられないの、苦くて苦しくて、甘い香りに誘われるだけ」
「一口だけ」
「口移しならちょっと、ね、笑っちゃうね」
「ふふふっ」
 光はチカチカ、光線を挫いて浮かれていく。キラいになれないあキラかな鮮烈を弾いて、絵の具、パレット、弁当箱を枕に。生まれ出でた絶望をうやむや隠して、かくして時代は、お道化た道を散りばめて去る。
「道さ、僕らの道さ、閉ざされない、開いていない道さ」
 国の名前を呼んでそこにくにざかいなんていないのでいないので、想定内では測りようがなく、chaosに頼みをうかがって率ゐてゆくから捉まった先。
「生臭いそれをお寄こしよ、もういいんだろ行きたいんだろ」
 ぺちゃぺちゃと咀嚼音、会釈、くるり反転つかの間の冬。
可なり前に書いたもの、原題はむらむらいたくて、意味はあってないようなものです
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